夜の帝王の一途な愛
「彼女ですよ、キスしていた」
「最近キスした女性はいないけど」
私はマンションの前で見た事を話した。
彼は心当たりがあったように私に説明を始めた。
「まず、彼女じゃないし、キスはしていないよ」
「うそ、キスしていました」
「嘘じゃない、そう見えたなら謝る、彼女じゃなくて特別なお客さんだよ」
彼は必死に説明していた。
「私の事嫌いになったのですよね」
「嫌いになってないよ、一番大好きだよ」
「だってキスしてくれなくなったから」
私はもう泣きながら彼を責めた。
彼は何だと言う安心した表情で私を抱き寄せた。
そしてキスをしてくれた。
涙が溢れて久しぶりのキスは涙の味がした
「先生に注意された、夫婦の営みはほどほどにしてくださいって、あゆみとキスしたらしたくなっちゃうだろう」
なんか訳が分からず、何がどうなっているのか考えられなかった。
「あゆみ、勘違いしているよ、あゆみの事嫌いになる訳ないし、ずっと大好きだよ」
私は暫く涙が止まらなかった。
「左手出して」
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