夜の帝王の一途な愛
「あっ、そうですよね、でも、離婚届けは早く出した方がいいと思って・・・」
「このままでいいよ、あゆみは俺と別れたいのか」
「違います、ずっと一緒に居たいです」
「じゃあ、ずっと一緒にいようぜ」
「はい」
そう、ずっと一緒にいたい、彼の側に。
彼は思いもよらぬ事を口にした。
「今度の定期健診一緒に行こうな」
「いえ、無理しないでください」
「無理なんてしてないよ、先生に聞きたい事あるし、あゆみの行動で注意しなくちゃいけない事とか」
嬉しかった、例え大好きになって貰えなくても気にかけてくれるだけで・・・
そして彼の傍らに居られるなら幸せだと思った。
 彼の診察の日がやってきた。
まず、彼が診察室へ入り診察を受けた。
「何か気になる事はありますか」
先生は問診を始めた。
「最近毎日頭痛がひどくて、夜中魘されますそれで目が覚めて手の震えが止まらなくなります」
「そうですか、薬を変えてみましょうか」
「手が震えた時、あゆみに手を握って貰うとなんか落ち着いて震えが止まります」
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