夜の帝王の一途な愛
私はちゃんとした理由が知りたかった、しかし言葉を濁しあえてあやふやな状態で、自分の平常心を保たせた。
彼と私は別れた。
私はアパートで一人暮らしを始めた。
どうしてこんなことになったのだろう?
やっぱりこれが現実、今まで夢を見ていたに過ぎないのかなあ?
でも私の人生で初めてドキドキする人と出会い、 そして私を好きになってくれて、初めてのキス、 そして目一杯愛してくれた、こんな幸せは無いと思っていた、だからこれ以上高望みしちゃいけないと自分に言い聞かせた。
四畳半の狭いアパート、毎日毎日泣いていた。
彼が一緒にいない生活は、想像以上に寂しい。
呼吸が苦しくなり、食欲もない。
あの時と同じ、「麻生さん助けて」目の前に彼の姿があった、でも今回は彼の姿はない。
駄目、しっかりしなくちゃ、一人で生きていかないと、彼に迷惑がかかるから・・・
彼は私が一緒にいなくても寂しくないのだろうかそうだよね、きっと他に好きな子が出来たのだ。
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