夜の帝王の一途な愛
やだ、ゆっくり時間が取れますなんてまずいよね。
あっどうしよう、もう。
メッセージを打ち直そうと思ったのに送ってしまった、絶対変に思うよ。
『ご連絡ありがとうございます、ゆっくり時間取れるのでしたら食事しながら打ち合わせ如何でしょうか?』
食事?そんなの無理だよ、彼の名前を目にして彼とメッセージのやり取りをしているだけなのに、もうドキドキしているから。
でもマンションよりお店の方がいいかな?
私は既に彼と思い込んでいた、いや思いたかったのかもしれない。
『大丈夫です、ではランチをご一緒にと言うことで何時頃お店の前にいればよろしいですか?』
『電話で話をしたいのだけれど、キーボード打っているのが疲れてきたから、電話番号教えてくれる?スマホの・・・』
え?っ、声聞いたら平常心じゃいられないよ、どうしよう。
でも彼の声聞きたい、一年ぶり、 私はスマホの番号をメッセージした。
スマホを握りしめて彼からの着信を待った
スマホの着信音が鳴った、ドキドキしながら出る。
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