夜の帝王の一途な愛
「それはそうですけど・・・」
「じゃあ、決まりね、月曜日十時に迎えに行く、店の前?それともあゆみさんの住んでいるところに行こうか」
「あのう、なんで私をドライブに誘ってくれるのですか?」
彼が誘ってくれることが不思議だった。過去を忘れて接して欲しいなら誘わないよね。
「あゆみさんのプロフィール見て、実際に喋って凄く興味が湧いたから、会ってみたくなった」
私は彼と再会することになった。
月曜日がやってきた。
私は朝からドキドキ、ワクワクしながら準備を進めた。
どんな顔して会えばいいだろう?
はじめましてだよね、がんばれ私。
店の前で彼を待った、約束の五分前に黒のアウディが横付けされた。
そして彼が車から降りて来た。
「お待たせ、麻生凌です」
彼との一年ぶりの再会の瞬間である。
「は、はじめまして、結城あゆみです」
心臓の鼓動が早くなるのを感じた、ドキドキが止まらない。
じっと彼を見つめたまま、動けなかった。
彼との一年前の思い出が走馬灯のように蘇る。
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