夜の帝王の一途な愛
私は車から降りて歩き出した。
「ちょっと待って、歩いて帰るの?」
彼は車から降りて私を追って来た、そして私の手を引き寄せ、自分の方へ向かせた。
「ごめん、全然わからない、俺はあゆみさんに辛い思いをさせたの?」
「違います、私の勘違いでした」
私は彼の手を振り払い、歩き出した。
彼は車に戻り、私を追って来た。
「あゆみさん、送るから乗って」
「放っておいてください、大丈夫です、すみません、私変な事言っちゃって、気にしないでください」
彼はまた車から降りて私の腕を掴んだ。
「放っておく事なんて出来ないよ」
「麻生さんとは関係ありませんから、離してください」
「離さない」
彼は私の頬を挟んでじっと見つめた。
私は身体が熱くなり、ドキドキと鼓動が激しくなった。
「あゆみ」
私は彼を突き放した、その瞬間転んで足首を捻ってしまった。
「あっ、痛?い」
「大丈夫?立てる?」
「大丈夫です、ああ?っ 痛い」 
「全然大丈夫じゃないな」
「えっ、あの」
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