夜の帝王の一途な愛
「お久しぶりです、あゆみ様、お元気でしたか」
コンシェルジュの宮田さんが声をかけてきた、私は一年前までこのマンションに住んでいた、その時と変わらないコンシェルジュだった。
「ご無沙汰してしまって、なんとか生きています」
「そうですか、また麻生様とご一緒ですか」
そう言いかけた時、彼が戻って来た。
「あゆみ、お待たせ、もっとしっかり俺に抱きつかないと危ないから」
そう言って私を抱き上げた。
私は彼の首に手を回し、しっかり抱きついた。
エレベーターで彼の部屋に向い、部屋に入ると、ソファに座らせてくれて足首の手当てをしてくれた。
「痛?い、あっ痛い」
「我慢しろ、自分が悪いから仕方ないな」
私は頬を膨らませ不満の表情を見せた。
「これでよし、でもしばらく歩けないな」
彼はとんでもない事を提案してきた。
「しばらくここに居て、俺が店まで送り迎えしてあげるよ」
「えっ、いいです」
「いいの?じゃ決まりね」
「そうじゃなくて、お断りします」
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