夜の帝王の一途な愛
「じゃ、どうやって仕事行くの?」
「それは・・・タクシー呼びます」
「この部屋からどうやって出るの?足つくだけで痛いでしょ?それに一人暮らしならなんの問題もないよね」
「それはそうですけど・・・」
「じゃ決まりね」
どうしよう、私は彼のマンションにしばらくの間お世話になることになってしまった。
彼の中に私の記憶はない、どう接すればいいの?
「ここから店まで一時間位だけど、何時までに店に入ればいいの?」
「本当は六時ですけど、花の入荷は他のスタッフにお願いしますので八時で大丈夫です」
「じゃあ、ここを七時に出れば間に合うな、後店が終る時間は何時?」
「七時です」
「じゃ七時に迎え行くから」
「それじゃ申し訳ないです」
「大丈夫だよ、俺が怪我させちゃったから」
「それは私が悪いから」
私はどうしていいかわからなくなった。
変な沈黙が流れた、彼は私の指輪をじっと見つめ言葉を発した。
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