夜の帝王の一途な愛
今回で三回目の彼からの告白、奇跡が起きるのは一回だけだろう、だから受け入れる勇気はない。
「あゆみ?どうかした?」
「いいえ、どうもしません」
「明日七時に出発するよ、支度手伝うから」
「大丈夫です、そんなことまでしていただくわけにはいきません」
「平気、俺がしたいから」
彼は微笑みながら私を見つめた、心臓がドキドキしてもう平常心じゃいられない。
彼は本当にかっこいい、甘いマスクに優しい笑顔、顔の一つ一つのパーツが整っている総合的にも最高の出来と言える。
真顔になるとキリッとしてまるで漫画に出てくる主人公の様である、しかも若いイケメンホスト。
本当に不思議、こんな完璧な男性が私みたいな四十代のアラフォーを好きだなんてありえない。
そうか、だから幸せが続かない?これは神様のご褒美?彼と初めて会った時もそう思った。
高望みしちゃいけない。
私はやっと気づいた、遅いよ、あゆみのバカ!

次の日の朝、彼は支度を手伝ってくれた。
「行くよ、あゆみ」
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