夜の帝王の一途な愛
「はい、お願いします」
彼は私を抱きかかえて、部屋を後にした。
ロビーに降りて行くとコンシェルジュの宮田さんが挨拶してくれた。
「おはようございます、あゆみ様お仕事ですか」
「はい、こんな状態で恥ずかしいです」
「そんなことはございません、麻生様に感謝ですね」
「はい」
「あゆみ、挨拶はその辺にして、行くよ」
「はい、すみません、お願いします」
彼は車で仕事場に連れて行ってくれた。
仕事場では一緒に働いている友梨ちゃんがすでに入荷を済ませ、開店準備をしてくれていた。
「友梨ちゃん、おはよう」
「店長、おは・・・」
私は彼に抱き上げられて、店に入ったから友梨ちゃんはびっくりしたらしく、目を丸くした。
「ここでいいのかな」
彼は友梨ちゃんが用意してくれていた椅子を見つけて、私を座らせてくれた。
「紹介しますね、一緒に働いている友梨ちゃんです」
「麻生です、あゆみをよろしく」
「あっ、は、はい」
友梨ちゃんは顔を真っ赤にして彼に見惚れていた。
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