夜の帝王の一途な愛
彼はダークグレーのスーツに身を包み、派手になり過ぎない程度のアクセサリーを身につけ、朝と別人のようなカッコ良さである。
元々顔立ちが整っている彼はスタイルもいいのでどんな格好でもステキである。
友梨ちゃんは彼に見惚れて固まっている。
「友梨ちゃん遅くなってごめんね」
「だ、大丈夫です、麻生さんかっこいいですね」
「ありがとう」
「お店のお客さんになると、麻生さんとデート出来るのですか」
「うん、俺を指名してくれて、特別なお客さんと俺が判断したらね」
この時私は二人の会話を聞いて、嫌な気持ちになった、そう私は彼と仲良く話をしている友梨ちゃんに嫉妬したのだ。
この時彼は私をちらっと見て、友梨ちゃんと会話をしていた、私の様子を気にかけながら、友梨ちゃんにも嫌な思いをさせないように気遣いをしていた、そう私が働きにくい状態にならないように配慮してくれていたのである。
私は彼のそんな気持ちに気づくことが出来なかった。
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