私の心の薬箱~痛む胸を治してくれたのは、鬼畜上司のわかりづらい溺愛でした~
誤解が解けたところで、私は今のとんでもない状況に気づいてしまった。
私……部屋着じゃん!?
しかもこんな夜に部屋へ男性を連れ込むだなんて……!!
「言いそびれたが……可愛い部屋着だな」
「っ!?」
「部屋も女の子らしくて可愛い部屋だし」
「はぅっ」
「お前にぴったりだ」
「ぐはぁっ!!」
急に羞恥心が襲ってくるのを耐えるように口をキュッと引き結ぶと、雪兎さんが私の身体を丸ごと抱きしめた。
「ちょ、しゅ、しゅに──」
「雪兎」
「ゆ、雪兎さん!! 何して──」
「可愛い彼女をチャージしてる」
「~~~~っ!?」
駄目だ。
雪兎さんが甘くてとろけそう。
私の力がだんだんと抜けて文字通りとろけ始めてから、主任が思い出したように声を上げた。