言の葉は
僕はその事を誰にも打ち明けられない。
いや、打ち明けたところで、どうせ現実や事実は変わらない。
学校が近づくにつれて、息が荒くなり、視界が滲にじんだ。
学校での記憶の出来事が今日も行おこなわれると思うと胸に圧迫感あっぱくかんがあり、頭がおかしくなりそうだ。
とにかく今、僕は息苦しい。
毎回そうだ。学校へ行こうとすると僕はこの発作ほっさに見まわれる。
足が手が痙攣けいれんし出す。
僕は堪たまらず、この状態を止めるために学校から近い、神明神社しんめいじんじゃへと向かい、なんとかしどろもどろな足どりで鳥居とりいをくぐり、神社の石段いしだんに寄りかかり、その場で崩くずれて胸を両手でおさえる。