言の葉は
心臓の鼓動が激しく高鳴り、それと呼応こおうするように学校での日常の記憶が僕を苦しめる。


息遣いきづかいは激しくなり、僕を嘲笑する声と暴力を受けた時の気持ちが頭と胸に、そして身体全身を駆け巡るように僕を蝕むしばむ。


瞼まぶたを閉じていた。


多分、瞬間的に瞼を閉じたのだと思う。



僕は臆病だ。



わかっている。



その臆病さが僕を学校でのイジメの対象にさせたのだろう。



立ち向かう勇気があれば変わるかもしれない。いや、変わらないかもしれない。でも、立ち向かう勇気もないし、強さもない。


それにこの悩みを打ち明けられる人もいないし、打ち明ける勇気もない。


毎日、叔母さんや暦は気遣きづかってくれてると思う。家族を失った僕を引き取り、優しく迎むかえてくれて、優しく声をかけてくれる。



それでも僕は学校に行く勇気がなくて、毎日を玄関扉を閉めた途端とたんに息を吐いて、消えたいと思ってしまうんだ。



僕は臆病だ。



僕は弱い。



僕は毎日が辛い。


毎日が苦しくてたまらない。



この発作もきっと臆病で現実に立ち向かえない僕に与えられた罰なんだ。

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