白き妃は隣国の竜帝に奪われ王子とともに溺愛される
エピローグ
祝福の鐘が鳴る。
花嫁の用意が出来たと聞いて、ドラグーンが私の様子を見に部屋へやってきた。
「綺麗だ……」
そういうと、ドラグーンは私の顔を覆う花嫁のヴェールを一時めくりあげる。
「ああ、美しいよ、私の緑、私の大地。……私はなんて幸せなんだ」
真っ白なウエディングドレスに身を包んだ私を、ドラグーンが眩しそうに見てから賞賛する。
そして、そっと唇をあわせた。もう、それにいちいち恥じるほどの私でもなかった。それだけ、彼に練習させられたのだから。
それが済むと、ドラグーンがヴェールを元に戻し、私に肘を曲げて差し出した。
「さあ、そろそろ行こう。みんなが主役の登場を待っている」
私はそのエスコートに応え、肘に腕を通す。
「アデリナ、世界で一番幸せにしよう。今まで、苦労した分まで」
「私は今でもお二人とご一緒できて幸せです……」
私がそう告げると、しばし二人は、幸せなときを共有するかのように見つめ合う。
「それでは」
と教会のシスターが扉を開けようとした。
そこには、小さなドラコルトが待っていた。
「花嫁のウェールはボクが持つよ!」
そう言って、私の背後に回る。
私たちは幸せに思いながらそれを見守ってから、シスターに声をかける。
「「お願いします」」
きっと、私たち三人は幸せに生きていける。
もし、バント王国側が『白妃』といえど、私を名誉の損失の回復のために奪還しようとしても、きっとこのたくましい皇帝陛下が追い返してくれるだろう。
扉を開くと、眩しい結婚式の教会の会場と光と、未来が待っていた。
花嫁の用意が出来たと聞いて、ドラグーンが私の様子を見に部屋へやってきた。
「綺麗だ……」
そういうと、ドラグーンは私の顔を覆う花嫁のヴェールを一時めくりあげる。
「ああ、美しいよ、私の緑、私の大地。……私はなんて幸せなんだ」
真っ白なウエディングドレスに身を包んだ私を、ドラグーンが眩しそうに見てから賞賛する。
そして、そっと唇をあわせた。もう、それにいちいち恥じるほどの私でもなかった。それだけ、彼に練習させられたのだから。
それが済むと、ドラグーンがヴェールを元に戻し、私に肘を曲げて差し出した。
「さあ、そろそろ行こう。みんなが主役の登場を待っている」
私はそのエスコートに応え、肘に腕を通す。
「アデリナ、世界で一番幸せにしよう。今まで、苦労した分まで」
「私は今でもお二人とご一緒できて幸せです……」
私がそう告げると、しばし二人は、幸せなときを共有するかのように見つめ合う。
「それでは」
と教会のシスターが扉を開けようとした。
そこには、小さなドラコルトが待っていた。
「花嫁のウェールはボクが持つよ!」
そう言って、私の背後に回る。
私たちは幸せに思いながらそれを見守ってから、シスターに声をかける。
「「お願いします」」
きっと、私たち三人は幸せに生きていける。
もし、バント王国側が『白妃』といえど、私を名誉の損失の回復のために奪還しようとしても、きっとこのたくましい皇帝陛下が追い返してくれるだろう。
扉を開くと、眩しい結婚式の教会の会場と光と、未来が待っていた。