佐々木くんは見えるらしい
◆ ◆ ◆
「小さい子供の霊が、僕の安眠をジャマしてくるんだ」
次の日の朝、佐々木くんは疲れた顔をしてた。
いつも眠そうにしてるけど、そういう感じとも違う。
気が付いたら、佐々木くんは移動中のバスの中で、隣に座る私の肩に寄りかかるようにして眠っていた。
起きてるときは憎たらしいことばっかり言ってくるのに、寝てるとちょっと可愛い。
可哀想だから、起こさないでいてあげよう。
「ねぇ、優希ちゃん」
「しーっ」
前の席から紗菜ちゃんが話し掛けてきたけど、私は自分の唇に人差し指を置いて、静かに、というジェスチャーをした。
「へぇ」
紗菜ちゃんが嬉しそうに、にやりと笑う。
また絶対悪いこと考えてる。
「ふふっ」
なかなか前を向かないで、ちらっと佐々木くんの寝顔見て、あやしく笑って、紗菜ちゃんってば先生に前向きなさい、ってこのあとちょっと怒られてた。
「小さい子供の霊が、僕の安眠をジャマしてくるんだ」
次の日の朝、佐々木くんは疲れた顔をしてた。
いつも眠そうにしてるけど、そういう感じとも違う。
気が付いたら、佐々木くんは移動中のバスの中で、隣に座る私の肩に寄りかかるようにして眠っていた。
起きてるときは憎たらしいことばっかり言ってくるのに、寝てるとちょっと可愛い。
可哀想だから、起こさないでいてあげよう。
「ねぇ、優希ちゃん」
「しーっ」
前の席から紗菜ちゃんが話し掛けてきたけど、私は自分の唇に人差し指を置いて、静かに、というジェスチャーをした。
「へぇ」
紗菜ちゃんが嬉しそうに、にやりと笑う。
また絶対悪いこと考えてる。
「ふふっ」
なかなか前を向かないで、ちらっと佐々木くんの寝顔見て、あやしく笑って、紗菜ちゃんってば先生に前向きなさい、ってこのあとちょっと怒られてた。