絶対強者の黒御曹司は危険な溺愛をやめられない
秘密にしたい
人は誰しも、知られたくない秘密のひとつやふたつ持っていると思う。
わたし椎波羽瑠も、人に言えない秘密を抱えて生きている。
今は三月で絶賛春休み中。
四月から高校二年生になるわたしは、転入の準備で少し忙しい毎日を送っている。
転入する予定の学園には特殊な制度があって、それがわたしの秘密と深く関わっている――。
「よし、家に帰ろう」
近所のスーパーで買い物を終えた。
今はひとり暮らしをしているけど、転入する学園には寮があるから、そこに入る予定。
入寮のための書類集めやら、引っ越しの準備やらでバタバタしてる。
まだ家に帰ってやることがたくさんあるから、早く帰らないと。
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