絶対強者の黒御曹司は危険な溺愛をやめられない
クラスメイトみんな、黒光くんを見てヒソヒソ話してるけど、本人はまったく気にする素ぶりは見せず。
一匹狼っぽくて周りに人を寄せつけなさそう。
でも、転入してきたばかりで、まだ学園のことでわからないことだってあるだろうし。
ホームルームの挨拶の影響か、黒光くんに話しかける子は誰もいない。
休み時間の今も、黒光くんはつまらなさそうに窓の外を見てるだけ。
そういえば、次の授業は教室の移動があるけど大丈夫かな。
気にかけてると、偶然なのか黒光くんと目が合った。
すぐにそらされちゃったけど、話しかけるなら今かな。
「あの、次の授業の場所わかりますか?」
「…………」
む、無視。
まさか聞こえてないなんてこと……。
「えっと、場所が結構複雑で!」