絶対強者の黒御曹司は危険な溺愛をやめられない

「じゃあ、お前らの関係ってなんだろうな？　支配者と服従者ってだけで……それ以外に何があんの？」



＊　＊　＊



黒光くんの言葉が頭から離れないまま寮に帰ってきた。


俐月くんはどこか行ってるのか、まだ帰ってきてない。


ストレートに放たれた言葉は、わたしの胸に深く刺さった。


何度か薄っすら考えていた……俐月くんとわたしの今の関係のこと。



出会った頃は、最良の関係が成立してよかったくらいにしか思ってなくて。


でも今は、俐月くんが他の誰かを選ぶなんて、想像するだけでも苦しくて。


気づいたら自分の中で、俐月くんを独占したい気持ちが強くなっていた。


俐月くんの特別になりたいと思う欲張りな気持ちだって……。


頭の中でグルグルいろんなことが駆け巡ってる。


まぶたまでじわっと熱くなって、徐々に視界がにじんできた。