絶対強者の黒御曹司は危険な溺愛をやめられない
食欲ない……。
二日前にコンビニでゲットしたグリーンスムージーを口に流し込んで、カットフルーツを少し食べた。
「なぁ、まさか昼飯そんだけ?」
上から降ってきた声に顔をあげたら、思わず目が飛び出た。
「く、黒光くん……⁉︎」
だって、思った以上に黒光くんの顔が近いから。
周りにはクラスメイトもいるっていうのに、ものすごい至近距離。
これには教室内もざわついて、視線が一気にこちらに集まる。
「えっ、なにあれ‼︎ 黒光くんと椎波さん近くない⁉︎」
「あの不愛想な黒光くんが、自分からいくってどういうこと!」
周りがすごいことになってる……。
「あ、あの……黒光く――」
じっとわたしの目を見て、周りの声なんかまったく気にしてない様子。