絶対強者の黒御曹司は危険な溺愛をやめられない
とっさに出てきた……今まで使ったことないセーフワード。
はじめて俐月くんを拒んだ。
支配者としての俐月くんの圧を感じて、怖いと思ってしまった。
スカートの裾をギュッとつかんで、目線を下に落とした。
一瞬見えた俐月くんの顔は、切なく歪んでいた。
それを見て、どうしたらよかったのか……感情がもうぐちゃぐちゃ。
俐月くんの気持ちがわからなくて、不安な気持ちは消えない。
やっぱり俐月くんがそばにいてくれる理由は、わたしが服従者だから……?
俐月くんの気持ちが何もないって考えたら苦しくて悲しい。
この想いは一方通行のまま、交わることはないのかな。