絶対強者の黒御曹司は危険な溺愛をやめられない
ちなみに、女の子はメイド服とかチャイナ服が人気みたい。どれも可愛すぎて、わたしには似合わないかな。それに結構際どい感じのものが多いし、仮装なしでよかったかも。
* * *
――そして迎えたハロウィン当日。
仮装をしなくても楽しめるイベントもあるのに、俐月くんは面倒だからサボるって。
一緒にサボろうと言われたけど、わたしはお菓子目当てで参加することに。
クラス内では仮装してる子たちがみんな盛り上がってる。
それをわたしは少し離れたところで見ていたんだけど。
「あー、椎波さんとかいいじゃん!」
「たしかに~! 可愛いから似合いそう!」
なんて会話が聞こえて、仮装した女の子たちがこっちにやってきた。
「ねねっ、椎波さん! わたしたちと一緒に仮装しない?」
「衣装がひとつ余ってるの! よかったらどう⁉︎」
「えぇっと、どうっていうのは」
「椎波さんが仮装するの! ぜったい似合うと思うんだよね!」