絶対強者の黒御曹司は危険な溺愛をやめられない
――なんて、こんなこと考えられたのは今だけで。
「けど、これだと羽瑠に触れない」
「今は安静にすることをいちばんに考えないと!」
わたしは本気で心配してるのに……。
俐月くんはなんで愉しそうな顔してるの⁉︎
「……保健室のベッドってなんか興奮しない?」
「は、はい⁉︎ ちょっ、俐月くんストップ!」
わたしの手を引いて奥のベッドのほうへ。
「今ちょうど誰もいないし」
「先生戻ってくるかもしれない……よ」
わたしの手をつかんだまま、ベッドに座った。
「内緒で隠れてするの愉しくない?」
「な、何を企んでるの」
ベッドのそばのカーテンがサッと閉められた。
こ、これじゃ俐月くんのペースに流されちゃう。
「ほんとは羽瑠も期待してるんじゃない?」