絶対強者の黒御曹司は危険な溺愛をやめられない
「はいはい」
隣に座ってる俐月くんは、ちゃんと話を聞いてくれてるのか不明。
わたしの肩に頭をコツンと乗せて、ちょっと甘えてる。
ケガしたばかりだし、病院行ったりして疲れてるのかな。
「何かして欲しいことあったら言ってね?」
「じゃあキスして」
「そ、そういうのはダメ!」
疲れてるっていうのは撤回……!
これはいつもの調子の俐月くんだ。
すると、お風呂が沸いたのをしらせる軽快な音楽が流れてきた。
「俐月くん! 引っ付いてないでお風呂!」
「……今日は俺が甘えていい日なんじゃないの?」
「それとお風呂は関係ないでしょ!」
「あるんじゃない? 俺いま手使えなくて不便だし」
わたしの部屋着の裾を遠慮なく捲り上げた。
「ほら羽瑠ばんざーい」