絶対強者の黒御曹司は危険な溺愛をやめられない
「な、なんで」
「羽瑠も一緒に入るんだよ」
「え、えぇ……む、無理……!」
中で俐月くんの手が動いて、肌に直接触れたり撫でたりしてくる。
「俺いま利き手使えないのに?」
「う、や……」
「こんな不便なのに俺ひとりで入るの?」
「一緒は無理……なの」
ケガしてないほうの手が、イジワルに動くのをやめてくれない。
でも、ほんとにこのおねがいは聞けない。
近くにあるクッションで俐月くんをブロック。
「……なにこれ。クソ邪魔」
「俐月くん口悪い……!」
「羽瑠がそうさせてんだよ」
「と、とにかく、お風呂はひとりで入って!」
隙をついて、うまく俐月くんをかわすことに成功。
若干不満そうだったけど、なんとかお風呂に行ってくれた。