絶対強者の黒御曹司は危険な溺愛をやめられない
わたしの住んでるマンションは駅が近いし、周りの施設も充実している。スーパーまでは徒歩十五分くらい。
今日の晩ごはんどうしようかな。そんなことを考えて、いつもの帰り道を歩いていると。
「え……?」
思わず声が出てしまった。
だって、道の端っこの壁にもたれかかって座り込んでる人がいたから。
顔を伏せてるけど、服装とか雰囲気からして男の子かな。
真っ黒のスーツに、少し明るめのシルバー系の髪色をしてる。
これはどういう状況だろう……?
何かあってからじゃ遅いし、心配だから声かけてみようかな。
「あの、大丈夫ですか?」
「…………」
あれ、聞こえなかった?
しゃがみ込んで、もう一度声をかけながら男の子の肩を軽く揺すってみた。