絶対強者の黒御曹司は危険な溺愛をやめられない
恥ずかしくてそらしたい……なのに、身体がうまく言うことを聞かない。
「そういう顔するんだ?」
「っ……?」
「命令されることが快感なんだっけ?」
とらえて惹き込んで離さない……そんな瞳をしてる。
それに、霞見くんの触れ方が甘くて優しいから。
「ん、じっとしていい子」
頭を軽く撫でられただけなのに、気持ちがぶわっと高まってくる。ずっとふわふわしてる気分のまま。
「もっとして欲しい?」
思わずコクッと首を縦に振ってしまいそうになるくらい。
言葉ひとつにまるで甘い魔法がかかってるみたいで。
霞見くんの大きな手が、そっとわたしの頬に触れた。
包み込むように触れて、指を軽く動かしてスッと撫でてくる。