絶対強者の黒御曹司は危険な溺愛をやめられない
「わわっ」
身体に力が入っていないのか、グラッと揺れてわたしのほうに倒れてきた。
「……ん、ここどこ? ってか、お前誰?」
「えっと、ここは駅の近くの通りで、わたしは椎波羽瑠っていいます!」
な、なんかすごく見られてる。
わたしの顔に何かついてるかな。
それにしても、この男の子の顔……とっても整ってるなぁ。
さらっと揺れる前髪から見えるきれいな瞳、一直線に通った鼻筋、陶器のようにきれいな肌。
誰もが見惚れてしまう……そんな容姿の持ち主で、片耳に光るフープピアスも雰囲気に合ってる。
「……俺の顔に何かついてる?」
「え、あっ、いや! かっこよくて見惚れてました……!」
「思ったことすぐ口にするタイプ?」
「そう言われたら、そうかもです」