絶対強者の黒御曹司は危険な溺愛をやめられない
おでこをコツンと合わせて、つながれた手にさらにギュッと力を入れてる。
触れてるところがジンッと痺れて、甘く堕ちていきそう。
「ちゃんと言えよ……したいこと」
誘い込むのが上手で、思わず求めてしまいそうになるほど。
でも、ほんの少し残ってる理性の中にある恥ずかしさは抜けない。
自分から言うなんて、できない。
目をそらさずに、じっと見つめて……俐月くんの制服の裾をキュッとつかんだ。
今のわたしには、これが精いっぱい。俐月くんもそれに気づいてくれたのか。
「羽瑠にしては頑張ったほう?」
コクッとうなずくと、俐月くんが軽く笑ったのが見えた。
わたしをギュッと抱きしめて、背中をポンポン撫でてくれる。
「ちゃんとできていい子じゃん」