絶対強者の黒御曹司は危険な溺愛をやめられない
「じつはお願いしたいことがあって。ここで話すのはちょっと……」
気まずそうに頭をかきながら、周りをキョロキョロ見てる。
ちゃんと断りたいのに、はっきり言葉が出てこないのはどうして……?
いつもより思考が鈍ってる気がする。
「近くにカフェがあるんで、そこで少し話しません?」
「あんまり時間ない、ので」
もっとちゃんと、はっきり断りたいのに……何かがそうさせてくれない。
どうしてだか男の人の言う通りにしてしまいそう。
「簡単なアンケートに答えてもらって、話聞いてもらうだけなんで!」
強引に手を引かれて、駅から少し外れた裏の道へ。
連れてこられたのは、少し古い喫茶店のような感じのお店。