絶対強者の黒御曹司は危険な溺愛をやめられない
わたしが服従者だということを、采花ちゃんは知っている。
中学生の頃、今と変わらず服従者であることを隠して学校生活を送っていたわたしは、人の役に立つことが好きで頼られると断れなくて。
最初の頃はクラスメイトのみんなが自分を慕ってくれてるんだと思って、それだけでうれしくて心が満足していた。
でも実際は、都合のいいクラスメイトとして扱われていただけで、気づいたら雑用とか面倒ごとを押し付けられるようになっていた。
それに気づいてくれたのは、采花ちゃんだけだった。
采花ちゃんは、他の子とは違ってわたしを利用するようなことはぜったいしないし、むしろ周りから守ってくれた。
相談にも乗ってくれて、良き理解者でもある采花ちゃんは、わたしにとって大切な存在。