絶対強者の黒御曹司は危険な溺愛をやめられない
俐月くんがヤキモチなんて、そんなことある……?
いつも余裕そうなのに。
それに、すごく大切にされてるなんて言われたら……。
いま顔真っ赤な気がする……。
自分の頬に触れた瞬間、その手が俐月くんに取られた。
飯島くんから引き離すように、無言でわたしの手を引いて歩き出した。
そして、そのまま俐月くんの部屋へ。
「羽瑠はほんと懲りないね」
少し乱暴にベッドに押し倒された。
いつもより強引な感じで戸惑う。
けど……それよりも、俐月くんにドキドキしてる気持ちのほうが勝ってるかも。
「わざとやってんだ?」
「えっ、なんのこと……」
「俺が振り回されるのは想定外なんだけど」
やっぱり怒ってる。
いつもより少しだけ荒っぽい気がするし。