絶対強者の黒御曹司は危険な溺愛をやめられない
この下から見られるアングル嫌なのに。
目を合わせないようにすればするほど、甘いイジワルは止まらない。
「あ、やっと俺のほう見た」
「全然止まってくれない……から」
「羽瑠がそそる反応ばっかするのも悪い」
相変わらず愉しそうに笑いながら、わたしの頬に触れてきた。
さっきとは違う……そっと優しく扱うような触れ方。
気づいたの。
俐月くんにこうされるの好きなのかもって。
「羽瑠どーした?」
「俐月くんの手、大きいなぁって」
「そう?」
細くてなめらかな長い指。
でも、ちゃんと触れると大きくてしっかりしてるから、男の子なんだって実感するの。
「すごく好きで、安心するの」
いつも優しく包み込んでくれるから。
「そーやって頬すり寄せてくるのかわいーよね」