絶対強者の黒御曹司は危険な溺愛をやめられない


むくっと身体を起こして、わたしの両頬を優しく包んだ。


ちゃんと目が合うように、じっと見つめ合って数秒。


「首んとこの痕消えてんね」

「見えるところに残すのダメ、だよ」


ちょっと前に首元にたくさん痕を残されたとき、隠すのが大変だった。


でも、そんなの俐月くんが聞いてくれるわけもなく。


わたしの首筋を舌でツーッと舐めながら強く吸ったり。


何度も繰り返されて、身体がだんだん熱を持ち始める。


「ここにもしてほしくなった?」


唇に触れながら、顔をグッと近づけてきた。


ギュッと目をつぶったら、唇に何か押し付けられた感触。


そっと目を開けると、俐月くんの人差し指がわたしの唇に触れていた。


「キスされるって期待した?」

「うぅ……」


< 97 / 200 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop