絶対強者の黒御曹司は危険な溺愛をやめられない
むくっと身体を起こして、わたしの両頬を優しく包んだ。
ちゃんと目が合うように、じっと見つめ合って数秒。
「首んとこの痕消えてんね」
「見えるところに残すのダメ、だよ」
ちょっと前に首元にたくさん痕を残されたとき、隠すのが大変だった。
でも、そんなの俐月くんが聞いてくれるわけもなく。
わたしの首筋を舌でツーッと舐めながら強く吸ったり。
何度も繰り返されて、身体がだんだん熱を持ち始める。
「ここにもしてほしくなった?」
唇に触れながら、顔をグッと近づけてきた。
ギュッと目をつぶったら、唇に何か押し付けられた感触。
そっと目を開けると、俐月くんの人差し指がわたしの唇に触れていた。
「キスされるって期待した?」
「うぅ……」