ももちゃんとUMA
関くんとUMA
パンを買ってこいと言われる前にパンを買う男、それが関である。いじめられっ子だったので、そうなった。
最初は可愛がられる。気が利くじゃん、みたいなことを言われたりする。でも時間が経つと駄目だ。
ふーん、あっそ、頼んでないし。
という具合に段々周りが冷たくなって、関はひとりぼっちになった。ひとりぼっちでもにこにこしているのは誘い笑いの癖が抜けないからだ。
また嫌われちゃったなぁと思いながらにこにこしていると、ある日、廊下でやばいイケメンに話しかけられた。
「すまん、関。こう、ふわふわした髪の、玉のような女子を見なかったか?」
玉のような、というのはよくわからないが、ふわふわした髪の子は見た。
「桜山さんなら、あっち」
「そうか、助かった!」
それから、しかしイケメンだなあと思って見ていると、段々、あのふわふわ髪のももちゃんという女子に対してだけ様子がおかしいことに気がついた。
ももちゃんならあっち、ももちゃんならそっち……を繰り返すうちに、なんとなく関は有誠と行動を共にするようになった。話し相手がいない分、よく周りを見ていたのが良かったのかも知れない。
ももちゃんについて熱く語り時に本当に人間なのか疑わしい能力を発揮する有誠は、ツッコミどころ満載で見ていて飽きない。
友達と思っているのは自分だけだったらどうしよう。
そう考えて、眠れない夜も正直、ある。
最初は可愛がられる。気が利くじゃん、みたいなことを言われたりする。でも時間が経つと駄目だ。
ふーん、あっそ、頼んでないし。
という具合に段々周りが冷たくなって、関はひとりぼっちになった。ひとりぼっちでもにこにこしているのは誘い笑いの癖が抜けないからだ。
また嫌われちゃったなぁと思いながらにこにこしていると、ある日、廊下でやばいイケメンに話しかけられた。
「すまん、関。こう、ふわふわした髪の、玉のような女子を見なかったか?」
玉のような、というのはよくわからないが、ふわふわした髪の子は見た。
「桜山さんなら、あっち」
「そうか、助かった!」
それから、しかしイケメンだなあと思って見ていると、段々、あのふわふわ髪のももちゃんという女子に対してだけ様子がおかしいことに気がついた。
ももちゃんならあっち、ももちゃんならそっち……を繰り返すうちに、なんとなく関は有誠と行動を共にするようになった。話し相手がいない分、よく周りを見ていたのが良かったのかも知れない。
ももちゃんについて熱く語り時に本当に人間なのか疑わしい能力を発揮する有誠は、ツッコミどころ満載で見ていて飽きない。
友達と思っているのは自分だけだったらどうしよう。
そう考えて、眠れない夜も正直、ある。