陰が日向に変わる時
「ねぇ、見て見てぇ〜」
麗果がスキップをするように時貞に近づき、持っていたファッション雑誌を目の前で広げた。
「ほら、ここ、私すっごく可愛いでしょ」
「うんうん、俺の娘が一番可愛い。このページ一面、麗果でもいいくらいだ」
「もったいないけど、あんたにも見せてあげるわ。読者モデルに選ばれた私の魅力を」
麗果は問答無用で美春の前に雑誌を突き出してきたのだが、はっきり言って、一瞬どこにいるのかわからなかった。
見開きになっていて、20人ほどの女性がこちらに笑顔を向けている写真が、一人ずつ掲載されていた。
よく見てみると、左ページの下の方に、大学の正門前だろうか、ポージングを決め込んで、満面の笑みを向ける麗果がいた。
「はぁ〜、私、来週大学に行って大丈夫かなぁ〜 告白されちゃったらどうしよう。キャハッ!」
「おいおい、麗果の旦那になる男は最上級でなければダメだぞ」
「じゃ〜あ〜、私が最上級の男の人を見つけたら、パパ、その人と結婚させてくれる?」
「もちろんだ」
「もし、その人に婚約者がいても?」
「パパが別れさせてやる。麗果のためならお安いご用だ」
「やったぁ〜 パパ大好き」
とんでもない会話を聞かされたが、麗果の乱入で契約書の件は忘れ去られているようなので、とりあえずは胸を撫で下ろした。
麗果がスキップをするように時貞に近づき、持っていたファッション雑誌を目の前で広げた。
「ほら、ここ、私すっごく可愛いでしょ」
「うんうん、俺の娘が一番可愛い。このページ一面、麗果でもいいくらいだ」
「もったいないけど、あんたにも見せてあげるわ。読者モデルに選ばれた私の魅力を」
麗果は問答無用で美春の前に雑誌を突き出してきたのだが、はっきり言って、一瞬どこにいるのかわからなかった。
見開きになっていて、20人ほどの女性がこちらに笑顔を向けている写真が、一人ずつ掲載されていた。
よく見てみると、左ページの下の方に、大学の正門前だろうか、ポージングを決め込んで、満面の笑みを向ける麗果がいた。
「はぁ〜、私、来週大学に行って大丈夫かなぁ〜 告白されちゃったらどうしよう。キャハッ!」
「おいおい、麗果の旦那になる男は最上級でなければダメだぞ」
「じゃ〜あ〜、私が最上級の男の人を見つけたら、パパ、その人と結婚させてくれる?」
「もちろんだ」
「もし、その人に婚約者がいても?」
「パパが別れさせてやる。麗果のためならお安いご用だ」
「やったぁ〜 パパ大好き」
とんでもない会話を聞かされたが、麗果の乱入で契約書の件は忘れ去られているようなので、とりあえずは胸を撫で下ろした。