陰が日向に変わる時
次の日もその次の日も、サインを求めてきたので、頑なに拒んでいると、ようやく何も言ってこなくなった。
だがその分、美春への攻撃は激しさを増す。

攻撃が激しさを増したということは、それだけ意味のある書類だったのだ。もしサインをしていれば、秀和の言っていた通り、一生逃げられなくなっていたのかもしれない。そう思うと背筋が凍る。

近くにはいないけれど、秀和に守られているような気がした。

美春は今回の件で、無知の恐ろしさを改めて思い知った。

もう少し勉強しなきゃ、頼ってばかりの女じゃダメだよね。

それから図書館では法律関係の本も読み始めた。細かい文字に難しい言い回しで書かれているので挫折しそうになったが " 漫画でわかる法律" というのを見つけたことで、放り投げずにすんでいる。
検察官や弁護士といった人たちには敬意を表したい。

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