お人好しの悪役令嬢は悪役になりきれない
「い、いや、ほら……!『パートナーは兄で決まってます』って言っても、きっと皇室は引き下がらないだろ!?だから、他家で尚且つ皇室も無闇に手が出せないクライン公爵家の人間をパートナーにすればいいんじゃないか、と思ってな……!?」
『魔物の件もあるし、きっと一家総出で協力してくれるぜ!?』と、俺は声を上擦らせながら言う。
すると、ニクスは一瞬黙り込むものの……ブンブンと頭を横に振って、立ち上がった。
「却下だ!絶対に許さん!僕以外の男が、リディアの横に立てると思うな!」
「いや、横暴だな!?その場合、結婚はどうすんだよ!?」
「しなくていい!というか、させない!こいつは一生ウチに居ればいいんだ!」
「おまっ……馬鹿かよ!?」
『色々拗らせすぎだろ!?』と叫ぶ俺に、ニクスは青筋を立てる。
『馬鹿』と言われたことが許せないのか、眉間に皺を寄せた。
『魔物の件もあるし、きっと一家総出で協力してくれるぜ!?』と、俺は声を上擦らせながら言う。
すると、ニクスは一瞬黙り込むものの……ブンブンと頭を横に振って、立ち上がった。
「却下だ!絶対に許さん!僕以外の男が、リディアの横に立てると思うな!」
「いや、横暴だな!?その場合、結婚はどうすんだよ!?」
「しなくていい!というか、させない!こいつは一生ウチに居ればいいんだ!」
「おまっ……馬鹿かよ!?」
『色々拗らせすぎだろ!?』と叫ぶ俺に、ニクスは青筋を立てる。
『馬鹿』と言われたことが許せないのか、眉間に皺を寄せた。