お人好しの悪役令嬢は悪役になりきれない
「嗚呼、もう!最悪!悪役っぽいことは一切しないくせに、一丁前にフラグは折りまくるし!」
「えっ……?」
「ニクスとレーヴェンの件よ!」
またもやフラグの話を持ち出すルーシーさんは、『一体、何回注意すればいいの!』と叫ぶ。
────が、当の本人である私は何も分かっていない。
『どういうこと?』と混乱する私に、ルーシーさんは中庭や図書室の件を捲し立てた。
舞い込んでくる新情報に目を白黒させる私の前で、彼女は大きく息を吐き、顔を歪める。
「貴方のせいで、攻略対象者三人との出会いは全部台無し!ゲームのスタート地点にすら、立てなかったんだけど!」
『どうしてくれるの!』と睨みつけてくるルーシーさんに、私は
「す、すみません……」
と、ただ謝ることしか出来ない。
本当に悪気があって、やったことではないから。
自分としては、いつも通り振る舞っていただけ。
「えっ……?」
「ニクスとレーヴェンの件よ!」
またもやフラグの話を持ち出すルーシーさんは、『一体、何回注意すればいいの!』と叫ぶ。
────が、当の本人である私は何も分かっていない。
『どういうこと?』と混乱する私に、ルーシーさんは中庭や図書室の件を捲し立てた。
舞い込んでくる新情報に目を白黒させる私の前で、彼女は大きく息を吐き、顔を歪める。
「貴方のせいで、攻略対象者三人との出会いは全部台無し!ゲームのスタート地点にすら、立てなかったんだけど!」
『どうしてくれるの!』と睨みつけてくるルーシーさんに、私は
「す、すみません……」
と、ただ謝ることしか出来ない。
本当に悪気があって、やったことではないから。
自分としては、いつも通り振る舞っていただけ。