お人好しの悪役令嬢は悪役になりきれない
兄達の説得
◇◆◇◆
「────という訳で、リディアには魔王討伐を手伝ってもらいます!」
生徒会室に響き渡るほどの大声で、ルーシーさんは魔王戦やリディアの必要性について説いた。
『光の乙女』の能力である────未来予知を利用して。
これなら、前世のことやゲームのことを話さずに済むから。
まあ、ある意味予知であることに変わりはないから嘘ではないわよね。
ただ、ギフトを通して知った未来じゃないというだけで。
『ギリギリ詐欺にならない……筈』と内心冷や汗を流す中、兄達は難しい顔になる。
「もうすぐ魔王が世界を滅ぼす、か。俄かには信じ難い話だな」
「でも、『光の乙女』による未来予知なら間違いはないだろうし……」
「まあ、ここまで詳細な予言は初めてだけどね。今までの『光の乙女』保持者は、もっと抽象的で曖昧な言い方をしていたから」
「!」
ビクッと肩を揺らすルーシーさんに、レーヴェン殿下は柔らかく微笑む。
「────という訳で、リディアには魔王討伐を手伝ってもらいます!」
生徒会室に響き渡るほどの大声で、ルーシーさんは魔王戦やリディアの必要性について説いた。
『光の乙女』の能力である────未来予知を利用して。
これなら、前世のことやゲームのことを話さずに済むから。
まあ、ある意味予知であることに変わりはないから嘘ではないわよね。
ただ、ギフトを通して知った未来じゃないというだけで。
『ギリギリ詐欺にならない……筈』と内心冷や汗を流す中、兄達は難しい顔になる。
「もうすぐ魔王が世界を滅ぼす、か。俄かには信じ難い話だな」
「でも、『光の乙女』による未来予知なら間違いはないだろうし……」
「まあ、ここまで詳細な予言は初めてだけどね。今までの『光の乙女』保持者は、もっと抽象的で曖昧な言い方をしていたから」
「!」
ビクッと肩を揺らすルーシーさんに、レーヴェン殿下は柔らかく微笑む。