お人好しの悪役令嬢は悪役になりきれない
「私は別に目立ちたいとか、才能を買ってほしいとか思ってないからいいの。どうせ、就職先……というか、卒業後の進路は決まっているから」
『わざわざ頑張る必要がない』と語り、ルーシーさんは腕を組んだ。
「それより、私はあっちに集中したいし」
『あっち』というのは、恐らく────魔王戦の準備、改めアイテム収集のことだろう。
ルーシーさん曰く、学園祭でとある人物が現れ、アイテムを授けてくれるようだから。
「でも、それは本番当日の出来事だろう?準備期間中は普通に楽しんだら、どうだい?」
『今、出来ることなんてあまりない』と指摘するレーヴェン殿下に、ルーシーさんは顔色を曇らせた。
きっと、彼女自身も分かっているのだろう。全ては当日次第だって。
でも、心情的には居ても立ってもいられないんだと思う。
『わざわざ頑張る必要がない』と語り、ルーシーさんは腕を組んだ。
「それより、私はあっちに集中したいし」
『あっち』というのは、恐らく────魔王戦の準備、改めアイテム収集のことだろう。
ルーシーさん曰く、学園祭でとある人物が現れ、アイテムを授けてくれるようだから。
「でも、それは本番当日の出来事だろう?準備期間中は普通に楽しんだら、どうだい?」
『今、出来ることなんてあまりない』と指摘するレーヴェン殿下に、ルーシーさんは顔色を曇らせた。
きっと、彼女自身も分かっているのだろう。全ては当日次第だって。
でも、心情的には居ても立ってもいられないんだと思う。