お人好しの悪役令嬢は悪役になりきれない
戦勝パーティー
◇◆◇◆
リエート卿をパートナーに選んだ一ヶ月後。
私は彼より送られた黄色のドレスに身を包み、皇城へ足を運んだ。
既に多くの人々で溢れ返ったホールを前に、私はリエート卿と共に歩を進める。
太陽を象ったデザインの髪飾りを揺らしながら。
「ふぅ……緊張する」
各国の王族や貴族も参加しているパーティーだからか、リエート卿は小さく深呼吸した。
その際、タンザナイトで作った小さなピアスが光を反射して輝く。
また、黒に近い紫のタキシードが少し揺れた。
「こんなに豪勢なパーティーはなかなか、ありませんものね」
「いやいや、そっちじゃねぇーよ。俺が緊張しているのは、リディアをちゃんとエスコート出来るかどうかで……失敗したら、お前に恥を掻かせることになるし」
『それだけは絶対に避けないと』と使命感に燃え、リエート卿は気を引き締めた。
「せっかく俺を選んでもらったんだ、後悔のないようにしたい」
どことなく凛とした雰囲気を漂わせるリエート卿に、私はふわりと柔らかく微笑む。
リエート卿をパートナーに選んだ一ヶ月後。
私は彼より送られた黄色のドレスに身を包み、皇城へ足を運んだ。
既に多くの人々で溢れ返ったホールを前に、私はリエート卿と共に歩を進める。
太陽を象ったデザインの髪飾りを揺らしながら。
「ふぅ……緊張する」
各国の王族や貴族も参加しているパーティーだからか、リエート卿は小さく深呼吸した。
その際、タンザナイトで作った小さなピアスが光を反射して輝く。
また、黒に近い紫のタキシードが少し揺れた。
「こんなに豪勢なパーティーはなかなか、ありませんものね」
「いやいや、そっちじゃねぇーよ。俺が緊張しているのは、リディアをちゃんとエスコート出来るかどうかで……失敗したら、お前に恥を掻かせることになるし」
『それだけは絶対に避けないと』と使命感に燃え、リエート卿は気を引き締めた。
「せっかく俺を選んでもらったんだ、後悔のないようにしたい」
どことなく凛とした雰囲気を漂わせるリエート卿に、私はふわりと柔らかく微笑む。