契約夫婦はここまで、この先は一生溺愛です~エリート御曹司はひたすら愛して逃がさない~【極甘婚シリーズ】


「こちらはナイロンメッシュといいます特殊な素材を使用しておりまして、このようにボリューミーな形が演出されております」


 ドレスコーディネーターのスタッフが、丁寧に説明をしてくれる。質問をすればなんでも答えてくれるのもありがたい。


「澪花さん、こっちのドレスはどうかしら?」


 向こうからお義母様に呼ばれ、蓮斗さんと共にお義母様の元へ向かう。

 お義母様は今見ていたふんわりしたドレスではない、マーメイドラインの上品なデザインのドレスの前に立っていた。


「イタリアの有名ドレスデザイナーの新作よ。澪花さん、スタイルがいいから、マーメイドライン絶対似合うわよ」

「いえ、そんなことは! でも、すごく素敵ですね」

「ねぇ、素敵よね」


 マーメイドドレスでお義母様と盛り上がり始めると、横から蓮斗さんが「いや」と割って入る。


「あまり体のラインが出るのはダメだ」


 蓮斗さんの意見に、お義母様は「えぇ?」と蓮斗さんを見上げる。

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