契約夫婦はここまで、この先は一生溺愛です~エリート御曹司はひたすら愛して逃がさない~【極甘婚シリーズ】
「とりあえず、立っているのはダメだ。お腹の子に障る。明日の挙式も厳しいな。延期にするか、なにか対応しないと──」
「蓮斗さん、大丈夫です」
澪花は俺を落ち着かせるように、腕の中から顔を出して微笑む。
「実は今日、産婦人科にも行ってきたんです。妊娠六週だそうです」
正式な医師の診断も受けてきたと知り、自然と澪花を抱く腕に力がこもる。
「それで、明日、結婚式を予定していることとかも相談してきて、普通に過ごせば結婚式は問題ないと言われました」
「そうなのか? ドレスなんて着たら、お腹を締め付けて赤ん坊に影響があるとかは」
「そこまできつく締め付けなければ大丈夫だそうですよ。なので、明日は予定通り式を挙げられます」
澪花は「蓮斗さん、心配性なんですね」とふふっと笑った。
「当たり前だろう。挙式披露宴をして体に負担をかけたらと……でも、本当に大丈夫なんだな?」
「はい。無理しないように過ごします」