契約夫婦はここまで、この先は一生溺愛です~エリート御曹司はひたすら愛して逃がさない~【極甘婚シリーズ】


「蓮斗さん……?」


 澪花が俺を見上げて大きな目をキラキラさせている。吸い込まれそうな綺麗な目に思わず釘付けになった。


「私、蓮斗さんと、お腹にいるこの子と、今日の日を迎えられたことが幸せです」

「澪花……」

「私と出会ってくれて、選んでくれて、ありがとうございます」


 出会ったばかりの頃の澪花が聞いたら、きっと驚くに違いない。

 でも、そんな風に思ってくれるようになったことがなにより幸せだ。


「それは俺も同じだ。そっくりそのまま、同じ言葉を返したい」


 気持ちが昂り、澪花の頬にそっと口づける。


「生涯幸せにすると誓う。離すつもりはないから、覚悟して」


 囁きを聞いた澪花が頬を赤くして「はい」と頷く。

 そんなタイミングでプランナーがやって来て「間もなくご入場となります」と声をかけた。

 澪花が腕に掴まり、チャペル前の扉前へスタンバイする。

 大きく開いたチャペルは明るく眩しくて、これから歩んでいくふたりの未来が光り輝くことを約束してくれているようだった。



Fin

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