ケーキだけかと思ったら…私まで中条くんに溺愛されました
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 青空が広がっていて、ぽかぽか天気がいい日。

「おじゃまします」

 中条くんは薄い生地の白いカーディガンをはおってきた。カーディガンの中は、ゆるっとした白を基調にした服装。普段、制服姿しか見ていないから、私服姿の中条くんは、なんだか新鮮。

 甘い顔に、白くて甘い雰囲気の服装はよく似合う。

 甘い生クリームいっぱいのパフェみたい。

「どうぞ」

 ドキドキしている気持ちを(さと)られないように、はきはきとした口調と笑顔でリビングに案内した。リビングには高校二年生のお兄ちゃんがいる。ベージュのソファに座りながらテレビで動画を観ていた。

「こんにちは」と中条くんがお辞儀をすると「ここに座りな」とお兄ちゃんは言い、ソファから立ち上がりキッチンに行った。

 中条くんはソファに座り、くんくんとキッチンの方向を向いて、匂いをかぐ。

「今日は、ケーキかな?」
「正解! 今ね、スポンジ冷ましてるの」

 中条くんは鼻がきく。公園の前で中条くんが倒れかけていた時も、匂いをかいで箱の中にはケーキが入っているって、当てていたっけ?

「中条くん、ケーキの仕上げと、あと、お持ち帰り用のクッキーも作ってるからね! 暇だったら、テレビで好きな動画観てたりしててもいいからね」
「うん、分かった。ありがとう」

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