ケーキだけかと思ったら…私まで中条くんに溺愛されました
うずくまっている中条くんの肩を、軽く数回たたく。
「中条くん、大丈夫? 具合悪いの?」
青白い顔をして、下を向いている中条くん。
どうしよう、誰か大人の人呼んだ方がいい? それとも、救急車?
考えながら中条くんを見つめていると、中条くんは突然、顔をぱっと上げた。
そしてケーキの方を見て、くんくん匂いをかぎだした。
「あの……桜さん、それって、もしかして甘いお菓子だったりする? もしかして、ケーキとか?」
か細くて小さな声で私に質問してくる中条くん。
「えっ、あ、うん……。私がさっき作った、イチゴケーキだけど」
この箱は中身が全く見えないし、私はケーキの香りを感じない。中条くん、中にケーキが入ってるって、よく分かったなぁ。
「ケーキ……ちょうだい?」
中条くんの弱々しかった目は、少しだけ強みを増した。
「あっ、でも……」
「お願い!」
中条くんは、イケメンすぎる、不思議な雰囲気をまとう男の子。銀髪で、肌が色白で、まるで雪みたいに溶けてしまいそうな見た目をしている。
私が通っているゆきしろ学園の中で一番のイケメンだと思う。そして一匹狼タイプな中条くんは、周りからは、高嶺の花のような存在で、あこがれられている。
そんな中条くんが今、私を見つめてお願いごとを……。
中条くんに、そんなふうにお願いされたら、ぜったいに断れないよ――。
私が食べようとしていた分をあげようかな?
「中条くん、大丈夫? 具合悪いの?」
青白い顔をして、下を向いている中条くん。
どうしよう、誰か大人の人呼んだ方がいい? それとも、救急車?
考えながら中条くんを見つめていると、中条くんは突然、顔をぱっと上げた。
そしてケーキの方を見て、くんくん匂いをかぎだした。
「あの……桜さん、それって、もしかして甘いお菓子だったりする? もしかして、ケーキとか?」
か細くて小さな声で私に質問してくる中条くん。
「えっ、あ、うん……。私がさっき作った、イチゴケーキだけど」
この箱は中身が全く見えないし、私はケーキの香りを感じない。中条くん、中にケーキが入ってるって、よく分かったなぁ。
「ケーキ……ちょうだい?」
中条くんの弱々しかった目は、少しだけ強みを増した。
「あっ、でも……」
「お願い!」
中条くんは、イケメンすぎる、不思議な雰囲気をまとう男の子。銀髪で、肌が色白で、まるで雪みたいに溶けてしまいそうな見た目をしている。
私が通っているゆきしろ学園の中で一番のイケメンだと思う。そして一匹狼タイプな中条くんは、周りからは、高嶺の花のような存在で、あこがれられている。
そんな中条くんが今、私を見つめてお願いごとを……。
中条くんに、そんなふうにお願いされたら、ぜったいに断れないよ――。
私が食べようとしていた分をあげようかな?