こわがりちゃんとサイキョーくん!①

 ひまわりは背が高いし、わたしを上手く隠してくれるはず!
 そう思い、花壇に片足を突っ込んだ――その時。

 ビリビリッ

 まるでビンタをされたみたいに、するどい空気がこの場にただよう。
 さっきの比にならない、はりつめた空気。
 ついに……妖怪が来たんだ。

『みつけた……』
「!」

 みんなの視線の先に、黒いモヤ。
 そのモヤは、どんどん大きくなっている!

「急いで隠れないと、って……わあ!?」

 なんと、このヒジョー事態に……
 スカートが小枝に引っかかって、身動きがとれなくなってしまった。

 うう……!
 あとは隠れるだけなのに!

「主!」

 すると、キキがダッシュで助けにきてくれる。
 ありがとう、キキ!
 でも、タヌキの手で、小枝に引っかかったスカートを取れるの!?

 そんな不安が頭をかすめた時――

 ボワンッ

「主! 今お助けします!」
「……へ? 男の子!?」

 なんとキキが、同い年くらいの男の子に変化した!
 しかも、顔のパーツがいちいちしっくりくる。
 これは……間違いない。

 イケメンだ!!!!
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