優しい鳥籠〜元生徒の検察官は再会した教師を独占したい〜
「翼久くんっ……」

 つぐみの片足を持ち上げると、翼久は舌舐めずりをしてから不敵な笑みを浮かべた。それから貪るようにキスをしたかと思うと、彼の指が足の間に滑り込んで、敏感な部分を攻めていく。

「ダメっ……あんっ……!」

 体が大きく跳ね上がり、つぐみは翼久の体にもたれかかった。

「つぐみさん、大丈夫?」
「うん、久しぶりだったから、体がびっくりしちゃったみたい……」
「そっか。でもまだまだだよ」

 むしろここで中途半端に終わってしまったら、不完全燃焼で終わってしまう。

 翼久はぐったりとするつぐみの体を抱き上げ、部屋の中のベッドに向かう。部屋の様子を見る間も無くキスが始まった。

「つぐみさんがどう思っているかわからないけど、俺は……もう二度とつぐみさんを離してあげないから。俺以外の男なんか見られないくらい、つぐみさんの全てを俺でいっぱいにするから」

 彼がこんなタイプだっただなんて知らなかったーーでも今まで満たされない日々を過ごしてきたつぐみにとって、これくらい深く重い愛情が心地良く感じる。

 これが夢だったらどうしよう……。きっと明日になったら、普段と変わらない日常がスタートするに違いない。それならば今のうちに、二度と味わうことのない極上の夢に酔いしれておくべきだろう。

 つぐみは返事の代わりに彼の首に抱きつくとキスをした。それが翼久の気持ちを煽ってしまったようで、彼の指がつぐみの中で激しく動き、胸の頂を舌で舐られる。

 体が大きく反り、震えた瞬間ベッドに沈んだ。乱れる呼吸を整えながらそっと目を開けると、翼久は自分のモノにコンドームを装着し、つぐみの上に覆い被さった。

「そろそろいくよ」

 あぁ、やっと彼と一つになれるーーゴクリと唾を飲み込んだつぐみの心臓は大きく高鳴る。

 その瞬間、何度も激しく貫かれたつぐみは、体を大きく震わせ、絶頂に到達した。
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