優しい鳥籠〜元生徒の検察官は再会した教師を独占したい〜
* * * *

 ギシギシと音を鳴らすベッドの中で、何度絶頂を迎えたかわからないくらい、快楽の波に流されていた。

「つぐみさん……めちゃくちゃ色っぽい顔してる……何考えてるの?」

 彼の声が優しく耳に響き渡る。名前を呼ばれるだけで胸がときめき、体の奥がキュンと熱くなる。

「こんな状態で……何も考えられるわけないでしょ……」
「それって、すごく気持ちがいいってこと?」

 そう聞かれて顔が真っ赤になり、口を閉ざしてしまう。

「つぐみさんの中、俺を離してくれないんだけど。つぐみさんのエッチ」
「ち、違うの……! だってこんなの初めてだから……んっ……」

 こんなに奥の方に男性を感じたことは今までなかったし、彼のモノが体を貫き、激しく腰を動かされるたびに体が小刻みに震え出す。

 一度唇を塞がれれば、いつまでもつぐみの舌を求めて絡み合い、呼吸すらままならなくなっていく。

 どこもかしこも彼でいっぱいになっていくーーそれが心地良くて、体を大きく震わせたあとは力なくベッドに沈んだ。

 つぐみは心も体も解き放たれたような清々しさを感じながら、そっと彼の頬に手を伸ばす。するとその手を大きくしっかりとした手に握らた。

「……つぐみさん、まさかこれで終わりと思っていないよね?」

 つぐみは目を(しばた)かせる。

「えっ……だってもう何回もしたよ……?」
「ダメ、足りない。もっとつぐみさんを感じたい」

 彼はニコニコしながらコンドームを付け替えると、再びつぐみの中へと挿入していく。

「あっ……また……?」

 熱い吐息が口から漏れ、体が小さく震えた。

「朝になったら寝よう。今はまだダメ」
「……そんなこと言っても、眠くなったら寝ちゃうかも……」
「じゃあそうなったら……寝てるつぐみさんに、あんなことやこんなこともしちゃおうかなぁ」

 舌舐めずりをし、つぐみの胸の頂を指で弄り始める。一晩の間に彼がつぐみ与えた快楽は半端なものではなかった。

 とにかく限界がないし、つぐみが敏感に感じる場所をしつこいくらいに攻め立て、一体何度絶頂に到達したのかわからないほどだった。

 だからそんなことを言われると、これよりもすごいことをされるのかと思って心臓がばかりが早鐘のように打ち始める。
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